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2009年11月20日 (金)

用事のない場所に行く


押忍!

今月のテーマは「用事のない場所に行く」です。子供か老人でもない限り、なかなか無心の散歩をする機会はない。これを機にチャレンジしてみようと思う。

そういえば今、ツイッターに代表される「つぶやき系」のコミュニケーションサービスが流行っている。僕は完全に乗り遅れているので、いつか参画する日のために、ウォーミングアップも兼ねて「つぶやき」っぽくレポートしてみたい。

 

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火伏せの神にお祈りして…(14:29)


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新宿に着いてみたものの


スタートでつまづいた。用事のない場所が思いつかないのだ。その理由は、たぶん用事がないからだ。とりあえず、新宿に向かいます。(09:25)


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まずは、最寄りのJR高円寺駅を目指す。しかし、鉄道路線という既成概念に縛られている限り、無心の散歩はできない気がする。大丈夫だろうか。(09:40)


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高円寺駅なう。駅ビル近代化なう。(09:45)


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平日なので遅めの出勤組だろうか。いずれにせよ、用事がないのに駅に来ているのは僕だけだろう。(09:48)


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新宿駅着。朝からビールが飲める、噂の「ベルク」を偶然見つけたので入ってみます。初ベルク。(10:03)


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いま、泥酔したおじさんがコーヒーカップを床に落として割りました。店員さんは文句も言わずに掃除しています。いい店です。(10:10)

 

運を天に任せます


考えてもらちが開かないので、行き先は神に委ねることにした。「ダーツの旅」です。駅前のカラオケボックスに入店。(10:55)


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今から投げます。(11:02)


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矢はシベリア南部に刺さりました。ちょっと行けそうにないので、東京23区の地図に替えて再チャレンジ。(11:03)


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今から投げます。(11:07)


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「日本橋浜町」に刺さりました。お、知らない街だ。行き先はここにします。(11:08)


用事はないけど日本橋浜町へ


都営地下鉄新宿線に乗って約20分。意外と早く着いた。地上に出階段を上がると…あれは!(11:40)


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見事な紅葉なう。(11:45)

 

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雨に濡れたイチョウの葉が美しい。素で感動してしまった。(11:50)


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「浜町公園」というらしいです。(11:59)

 

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小便小僧の「小便」と「小僧」は字が似ている。(12:12)


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明治座はここにあったのか。森光子がでんぐり返しを数千回した劇場ですね。(12:27)


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お腹が空いたので目に付いた「浜町藪そば」へ。女将さんいわく「神田藪からのれん分けした店で、100年近い歴史がある」という。(12:35)

 

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そばうまい。(12:47)


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猪口を裏返す。自由律の俳句みたい。(13:05)


清洲橋の中心はズレているのか


駅付近の案内地図を見ていて、ふと思い出したことがある。少し前、新宿で飲んでいたとき、たまたま隣に座ったおじさんがに、いきなり「清洲橋知ってるか、あれは中心が少しズレてるぞ」と言われたのだ。聞けば、建築関係の人で見れば一発でわかるんだという。(13:51)


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その清洲橋が近くにあるようなので、確認しに行こうと思う。(14:15)

 

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ビル解体現場を覗いて…(14:21)


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火伏せの神にお祈りして…(14:29)


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「ハッスルラーメン」につけ麺があるかを確認して…(14:33)


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あやめ橋地下道に入り…(14:36)


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あやめ橋地下道を抜けると…(14:36)


清洲橋の中心で重心を測る


清洲橋が見えてきた。(14:40)


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さらに近づきます。(14:41)


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いい橋です。とても重心がズレているようには見えない(14:42)


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現在地なう。(14:43)


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清洲橋の中心で重心を測ってみた。よくわからなかった。たぶん、ズレていないんじゃないか。(14:45)


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橋を渡った先には唐突に「平賀源内電気実験の地」という史跡が。今日いちばんびっくりした。(14:55)


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[まとめ]


というわけで、用事のない場所に行く旅はどうやら平賀源内に導かれていたようです。その後、高円寺に戻り、行きつけのバーへ。「社長」と呼ばれているおじさんと談義。野球経験が長いというので、「おっつけるバッティング」の意味を聞いた。身ぶり付きでわかりやすく教えてくれた。


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誰かのメガネをかけたなう(20:46)



2008年4月19日 (土)

塾講師時代の生徒に会って空白の10年間についての話を聞いたのです


押忍!

大学を卒業してから27歳までの4年間、僕は東京郊外の東久留米市という街で塾講師をしていた。当時は俳句に夢中だったため、週に3日はお休みをいただいて吟行に出たい。そんな今思えばふざけた条件で探した結果、この仕事を見つけたのである。

担当は数学。そういう事情で始めた仕事だったので、初めのうちはあまり身が入らなかったものの、相手は中学生。打てば響く生身の人間である。気づくと先生稼業が面白くなり、2年目以降は教室運営も含めてフルタイムでかなり真剣に働いた。

で、今回のお題は「誰かに話を聞きに行く」。誰に聞こうかと考えていて、ふと脳裏に浮かんだのが塾講師時代の生徒、柴田大嗣(ひろし)のことだ。やんちゃで手はかかったが、そのぶん思い入れも深い。

お互い連絡先は知っているが、「タイミングが合えば会おう」と言っているうちに10年が経っていた。

 

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中学時代の柴田


芝居をやっているという噂も聞いているが、あの頃はサッカー選手になりたいと言っていたはず。僕が知らない空白の10年間に何があったのか。いい機会だ。さっそく連絡を取り、会う日時を決めた。

 

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大人になっていた柴田

 

インタビューの場所に選んだのは御徒町の居酒屋「ブラッセリー 給食当番」。2階に学校の教室を模したパーティールームがあるのだ。

 

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2階に上がると…


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教室が



やや照れ気味に挨拶を交わし、さっそく授業、ではなくインタビューを始める。

石「今いくつなの?」
柴「26歳になりました」
石「たしかサッカーやりたくて強豪校に行ったんだよね」
柴「そうなんですよ。でも高校時代は友達と遊ぶのが楽しくなっちゃって、授業ほとんど出ないでイタズラばっかりしてて。サッカーだけはマジメにやってたんですけど、そういう素行が問題になって高1の終わり頃に部活も辞めちゃいました」

 

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「サッカー辞めたのか!」「すんません」

 

石「で、その後は?」
柴「高3の進路選択のときに、もう勉強したくなかったんで先生に『芝居をやります』って言ったんですよ。もともと映画は好きだったし、目立ちたがりの性格にも合ってるかなと思って」
石「なるほど」
柴「卒業して2年ぐらいはただ事務所に入ってるだけで実際はぷらぷらしてたんですが、20歳ぐらいのときに『役者の心得』みたいなことを教えてくれた人がいて」

彼の影響で心を入れ替えて芝居と向き合うようになったという。そして、23歳のときにたまたま見た芝居に感動。その後、縁あってその劇団の人たち数名と新しい劇団の立ち上げメンバーに参加することになる。

 

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「心を入れ替えたんですよ!」「すんません」


その「THE ちょんまげ軍団 SUPER」はチャンバラと現代劇の融合を目指している劇団らしい。でも柴田、歴史嫌いじゃなかったっけ?

柴「面白さに気づいたんですよ。殺陣ひとつとっても侍とヤクザ者と農民では斬り方がぜんぜん違ったり。着物での所作っていう意味では日本舞踊の要素と同じですから、知れば知るほど深いんです」

おお。通知表の所見欄に毎回「明るく楽しいのはいいですが集中力がないのが問題です」と書かれていた奴の発言とは思えない。大人になったなあ。



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劇団のメンバーと。後列左から2番目が柴田


石「ところで塾時代の思い出ってある?」
柴「うーん、朝までテスト勉強したことですかねえ。あのときはホントにお世話になりました。今でも『先生』といえば真っ先に思い出す人です。って言っときます(笑)」
石「お気づかいありがとうございます」
柴「石原先生の口癖も覚えてますよ。答が間違ってたら『違〜います』ってフシをつけて言うやつ。あ、あとマウンテンバイクの色をしょっちゅう変えてましたよね」

やってたやってた。3カ月おきぐらいで新しい色に塗り変えていた。なぜそんなことをしていたのでしょうか。しかし、お互い覚えているポイントが違うところが面白い。

 

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空白の10年は埋まった


柴「そうそう、母ちゃんも先生に会いたがってましたよ。こんど3人で飲みましょう」
石「おお、ぜひ。三者面談ではいつも関係ない話で盛り上がってたよね。柴田が幼稚園のとき、クラスの子に噛みついてケガさせた事件とか(笑)」
柴「あのとき母ちゃんと相手の家に謝りに行ったんですけど、そこの家族とはなぜか今飲み仲間になってますよ」


話は尽きない。結果的に

 

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こうなって


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こうなった



[まとめ]

当時の自分の歳と同じ年齢になっていた柴田。インタビューのお店を後にするとき「ここチラシ置かせてくれますかねえ。こんど来てお願いしてみよう」と言っていた。今は芝居が面白くて仕方がないらしい。次回の公演は6月18日〜22日in吉祥寺シアター、柳生十兵衛に関する芝居だそうです。柴田の役者ネームは「慈五郎」。僕も行きます。


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大物になったときのためにサインを頂きました

 

●「THE ちょんまげ軍団 SUPER」
http://www17.ocn.ne.jp/~ryujinet/

●「ブラッセリー 給食当番」
http://www.kyusyokutoban.com/kyusyoku